最近読んだ漫画の話

最近色々な人から漫画を勧めてもらった。とてもありがたい。

最近読んだ漫画の感想を書いていきます。感想とは言いましたが、よさを言葉で事細かに説明するのも野暮だと思うので、いいと思った漫画を並べていきます。「いい」って100回くらい使います。


東村アキコさんの、自伝のような、懺悔のような漫画だと思う。一コマ一コマが過去を絞り出すように描かれていて、作者の郷愁や後悔を抱えた物語に触れるような感覚になって、泣いてしまった。刺さる。本当に面白かった。
最高。


「ひと夏の青春お気楽サイキック宗教ハードボイルドボーイミーツガール」と紹介文が本当にいい。夏の事件と勇気と甘酸っぱいボーイミーツガールな漫画で、登場人物のなにげない台詞に深い考え方とやさしさが詰まっていて、読後感が爽やかな夏の青空みたいな漫画でした。最終話が甘酸っぱすぎて最高。ちなみに僕は夏が好きじゃないです、暑いので。
最高。


一コマ一台詞にメッセージが込められていて、鬱として閉塞的な丁寧な世界観とその中で何かを見つけて成長していく登場人物の表情がとてもよくて、読み終わった後に何度も一巻に戻りたくなる漫画だった。本当にいい。終わらない夏と電車と願いと星空。
最高。


珈琲時間 (アフタヌーンKC)

珈琲時間 (アフタヌーンKC)

豊田哲也さんの漫画が好きで、地元でふらっと寄った本屋で見つけて迷わず買った。珈琲の周りで起こる話が詰まった短編集で、独特の空気感と悲哀が本当にいい。映画監督が好き。読んでいるだけで珈琲の香りがするような漫画。
最高。


ゆるゆり: 1 (百合姫コミックス)

ゆるゆり: 1 (百合姫コミックス)

最高。


ニヤニヤしながら読んだ。読書好きと読書したふり好きの話で、「一度も読んだことないけど私の中ではすでに読破したっぽいフンイキになっている!」っていう表紙が本当に面白い。名作の中の名言が現代に迷言として蘇ってその迷言がけだし名言っぽく聞こえるのが面白い。登場人物をすごく身近に感じる。
最高。


最近読んだ(のと近くに落ちてた)漫画で好きになったやつを並べました。ジャンルはバラバラだし、夏なので夏の漫画が多い。キリがないのでいつかしっかりまとめて書いてみたいですね。いつになるんだ。
うわー最高の漫画ばっかだ。
以上です。

本を勧める

今まで触れてきた本が少なすぎるせいか、いちいち読んだ本に感銘を受けすぎる。のは悪いことだとは微塵も思わないけど幼稚園児が絵本を読むのと自分の読書はよく似ている。


人から勧められた本に『人間の社会には善も悪も正解も間違いもはっきりとはないが、ひとつだけ、力の差だけは明快に、疑いようもなく、歴然としてある』と主人公の言葉があって、自分の好きな本の話はその人にとってとても重大な話だから普段は心や手の内や本棚に秘めるものなのだろうけどそれをペラペラと外に言ってしまう自分が時々どうしようもない気持ちになるし何かしらの本を読み終わった直後にツイッターの投稿欄を開いたことがなんかもう「全員に負けた」と悔しすぎて涙が出ることがあるし自分に負けることなんてないし負けるのはいつも誰かにだ、と思いながらそれでも投稿します。
 
本を勧める、という行為は重大なことだ。重大なことというのは、例えば愛の告白だったり、器に米粒を残さないことだったり、それほど重大なことをしてくれる人は、相手がそこまで重大なことであると感じていなくても、というか確かめる術などないので、その勧められた本は信用したい思っている、と思うようにしようと今思いました。
 
机の上の放置していたコップのお茶の水面にカビが浮かんでいて、お茶はカビなど生えることのない世界で一番綺麗な液体だと思っていたのでショックを受けた。

病院食

病院食を食べる。全体的に味が薄い。

病院食には偶によくわからない料理が出てくる。
白くて細いアスパラガスのようなヌルつく棒、何かで味付けられた何かの野菜の何か、手足の生えた魚の煮付け。

それらを食べるときには舌が敏感になる、気がする。頭が口の中に集中する。
舌が全力で上に乗るものが何者かを確かめようとする。データベースが貧弱なのでエラーを吐き出します、該当ありません、よくわからないまま飲み込む。

よくわからない食べ物を食べるときは味覚が鋭くなる。これは当たり前の本能かもしれない。
味覚というものは食べられるものと食べられないものを見分ける為に身についた感覚だろう。
いつか空から降ってきた謎の種を植えた地面から生えてきた謎の実を食べる時、昔の人はこの味覚を全力で使ったのかもしれない。
うわっ、なんだこの食感は、これはきっと食えたものではない。赤いし。赤は危険。生トマトは人の食べるものではないです。

よくわからない料理は舌から一気に色々な情報が流れ込んでくる。
グニグニとした食感、咀嚼する度に滲み出てくる汁、甘味、苦味、辛味(からみ、つらみではないです)、辛味(つらみ、肉が食べたい)、味付けと素材の味の曖昧な境目をなぞるうちに喉の奥に消える。
よくわからない。よくわからない料理を食べるのは体力を使う。

安らぎを求めて馴れ親しんだブロッコリーに箸を伸ばす。茹でられたブロッコリー
頭は「ああ、ブロッコリーですね」と自動で納得し始める。楽だ。
口に入れた。一瞬、何故かソース焼きそばの味がした。
舌が仕事の手を抜きすぎだ。

味が薄い。マヨネーズが欲しいと思った。

胃カメラの話

胃カメラを飲みました。

なんで入院してるの?と聞かれるんですが、自分でもよくわからないので答えられない。原因不明の病とはまさにこのこと。

流されるまま入院して、流されるまま色々な検査をしている途中で、担当の先生から小声でボソッと「胃カメラするかも…」と言われて、小声で言うことは大抵本当に言いたいことなのでそこで胃カメラを覚悟しました。

夕暮れの通学路で別れ際に制服の女の子に「すき…」とか小声で言われたかった。

胃カメラはめっちゃつらいイメージしかなかったので猫背で検査室に行った。
待合室に着いたら「じゃあまずいと思うけどこれ飲んでね」とコップを渡された。胃を綺麗にする薬らしい。

隣の細いおじいちゃんは渡された瞬間にスッ…と飲み干していて、歴戦の猛者みたいな感じがした。病院は病弱そうな人ほど歴戦の猛者みたいな感じがして面白い。弱そうなおじいちゃんが実はめっちゃ強いみたいな展開がすごい好きだ。

まずい水を飲み干して、またボーッとしながら椅子に座って本読んでたら隣にお母さんに連れられてきた女の子が座った。
こんな子も胃カメラするのか…つらそうだな…大丈夫かな…と心配してたら、看護婦さんも心配だったらしく「このお薬まずいと思うけど頑張って飲んで!頑張ってね!」と精一杯励ましていて、僕も心の中で「頑張れー…」と励ましていたら看護婦さんに「はいじゃあこれ飲んで」と同じ薬を渡されて「えっ、俺さっき飲まなかったっけ、いや、さっき同じやつ、あれ、えっ」と動揺した。
何も言わずに飲んだ。

そのあと喉の麻酔ということで氷みたいなものを口に放り込まれた。トロトロ状の麻酔を凍らせたものらしく、舌で転がして溶かして飲み込むらしい。口の中の感覚がなくなっていく。まずい。あっ、まずい(麻酔のイントネーションで)。

なんか喉の麻酔切れてきた気がしてきた。

ドキドキしながら検査室に呼ばれてそこで霧吹きタイプの麻酔を喉に吹きかけられたのでよかった。再び喉の感覚がなくなる。

看護婦さんに「肩の力抜いてね、抵抗すればするほど苦しいからね、口を開けたままゆっくり鼻から吸って口から吐く」と言われました。社会みたいだと思った。言われた通りにちょっと練習してみたら口開けてすごいアホみたいだったのでもう本番でやることにしました。

「じゃあ入れますね〜」ってすごいナチュラルに入れてくるので覚悟する暇がなくて、入れられた瞬間が一番つらくてオエッとなることはなかったんですが、喉にモノが突っ込まれて身体の中にチューブが入ってくる感覚がしてすごい違和感があった。チューブのすごい根元まで入れられ「これ胃カメラじゃなくて腸カメラじゃん…」と涙とよだれを流しながら思った。あとは必死に呼吸してたら終わっていた。以上です。というか胃カメラの話ほとんど言うことがないですね。なんで胃カメラでブログ書こうと思ったんだ。

胃カメラの話おわり。

焼肉レポ

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今日は焼肉を食べました。写真はいま「焼肉」と検索して出てきたおいしそうな肉の写真です。
久しぶりだったので食べる前からテンションが上がりっぱなしだった。
 
 
時間制限の食べ放題、ラストオーダーまでの一本勝負。
食べ放題は己の胃袋と時間との対話で、限られた胃容量と時間の中でどれだけ肉幸福度を高められるかの戦いで、最初のオーダーが全てを決めると言っても過言ではないです。
 
 
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早速ソーセージを放り込む僕。友達に「お前は何を食べに来たんだ!」と怒られる。
 
たしかに目の前の掴みやすい小さい幸福に手を出してしまったのは迂闊だったと反省しました、まるで僕の人生そのものだ。焼肉は人生を映す鏡。
まだだ、まだ挽回はできる!
 
 
 
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サンチュを大量に頼む僕(画像はイメージ)
 
 
ここらへんから辛味噌食べてるのか肉食べてるのかわからなくなってくる。
 
なし崩し的にご飯(大)をおかわりして、焼肉はあっという間に終盤へ。普通にお腹いっぱいになる。
結局胃袋とも時間とも対話できずヘラヘラ笑ってたら終わりました、まるで僕の人生そのものだ。焼肉は人生を映す鏡。
 
 
以上です。

牛丼とタバコと孤独

家に居ても気分が乗らなかったので、今日は外に出てカフェでパソコンを開いて作業をしていた。

カフェと言ってもミスタードーナツで、ここはコーヒーのおかわりを店員が注ぎに来てくれるのがいい。

僕はコーヒーを飲み過ぎると手が震えてしまう。カフェインに弱い体質なのかもしれない。5杯目を過ぎたあたりで手が震えてきたので、それ以降はコーヒーをちびちびと少しづつ飲んだ。

 

作業がきりのいいところまで終わったので、パソコンを閉じ、気分転換に持ってきた文庫本を一章読み進めて、コーヒーを胃に流し込んで店を出た。外はすっかり暗くなっていた。

自転車に乗っていると家に帰って夕飯を作るのが億劫になったので、帰り道にあった牛丼屋に寄ってそこで夕飯を済ますことにした。

店に入ると、普段の牛丼屋とは少し違う雰囲気、なんとなく違和感を感じた。

 

どこか困ったような店員と、何もせずに店の中をうろついている老人がいた。客は他にはいなかった。

カウンターに座り、牛丼の大盛りを注文した。

その間も、老人は何をするでもなく、店の中をうろついていた。注文した牛丼が届くまで僕は気の落ち着かなさを感じていた。

考えてみると牛丼屋の中をうろつく人に遭遇したのはおそらくこれが初めてだ。

牛丼屋では皆がまっすぐに席に座り、食べ終わるとお金を払いまっすぐに店を出ていく。この店に入った時に感じた違和感の正体はこれかもしれない、と思った。

 

店には、店ごとの秩序がある。カフェは静かに座りあるいはコーヒーを飲みながら談笑し、牛丼屋はまっすぐ丼に向かい、服屋はうろつき店員に話しかけられるものだ。

そう考えた時、牛丼屋をうろつく老人は無秩序であり、その店にとって異質なものであった。

 

そんな違和感について考えているうちに、いつものように牛丼が出てきた。

紅ショウガと七味をかけ、無言で丼をかっこんでいると、老人が店員に話しかけ始めた。

話の内容は有って無いようなものであった。

今の時期の期間限定メニューはこれなのか、おいしそうだな、頑張れよ若者、お互い頑張ろうな。

店員は苦笑いを浮かべながら無言で頷いていた。そのどこか少し呆れた様子を見ると、僕がこの店に入ってくる前にもこの光景は繰り返されていたのだろうな、と思った。

 

老人は既に牛丼を食べ終わったのだろう。そしてこの店をうろついている。店員に他愛もない話を持ちかけている。

そんな話も尽きたのか、老人がゆったりと出口に向かっていくと、店員は少しほっとしたような様子だった。牛丼を食べる手は止まっていた。

店員が進んで自動ドアを開き、老人が店を出るかと思った寸前で何かに憑りつかれたかのように動きが止まる。

黙ったまま、開いた自動ドアの前でじっと動かない。『ありがとうございました』という機械的な自動音声が流れる。

 

その老人を見て思ったことは「孤独」だった。

これは勝手な想像かもしれない。家に帰れば息子夫婦がいて、孫とゲームで遊んでいるのかもしれない。

だが、牛丼屋をうろつき、店員に話しかけ苦笑いであしらわれている老人のその姿を、自動ドアの前でじっと動かない背中を見て感じたことは「孤独」だった。

 

老人は自動ドアから引き返し、近くの椅子に座った。

結局、老人が店を出るより、僕が牛丼を食べ終わる方が早かった。

お金を払い、店を出る時に横から老人の視線を感じた。どうしてか僕は老人の方を見ないようにして店を出て、自転車に乗った。

『ありがとうございました』

 

自転車に乗りながら少し孤独のことについて考えていた。自転車は孤独だ。

スピードに乗ると冷たい風が顔に当たって気持ちいい。しばらくすると孤独のことを考えるのはやめていた。

鼻歌を歌いながら、目についたものでなんとなくダジャレを考えていた。自販機の反旗、自販機はマジファンキー。

橋の手すりに寄りかかりながらタバコを吸う老人が見えた。

さっきの牛丼屋の老人よりは一回り若いだろう、と思った。

一人で夜の川に向かってタバコを吸っている姿を見たとき、ふと「孤独」であると感じた。だが先ほど感じた「孤独」とは違う気がした。

 

そのタバコを吸う姿は、一人の世界に浸っているように思えた。

一人だけで世界が完成していた。

能動的な孤独、受動的な孤独。そんな二つに分けられるなら、これはおそらく前者だ。

 

「人は生まれながらにして孤独」と今日も世界中の誰かが言っている。「一人では生きていけない」とも。

孤独に種類があるのだろうか、一様な孤独などあるのだろうか、孤独は悪いものだろうか。

 

自転車がスピードに乗ってきたので、またダジャレを考え始めた。

プレイリスト

今日は久しぶりに徹夜をしました。夜中の4時に飲むレッドブルは味がしなかった。

とはいってもその前に昼寝をしまくったので睡眠時間自体はあまり変わらなかったと思う。しかも浮いた時間の分だけラジオを聴いたり本を読んでしまった。ラジオはいい。

そして今日も昼寝をしました。時間の使い方が下手すぎる。

でも今日は雨が降る前に洗濯物を取り込めたのでよかった。洗濯物に勝った。

こんなことで幸せを感じてる自分は大丈夫なのか。

 

 

明日聴くプレイリストを作るのが楽しい、と聞いて楽しそうだったので自分もやってみました。10曲だけ選ぶ、と決めて作りました。そうしなければたぶん好きな曲を手当たり次第に追加し続けてしまう。

明日の予定を確認しながらどんな気分で過ごしたいかな、などと考えるのは確かにいいかもしれない。

 

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自分でもどう過ごしたいのか全く分からないという結果になってしまった。

とにかくハッピーで元気になりたいということだけは分かった。

 

明日の朝ごはんは納豆を食べよう。